ネコ・キャットフードのリンは危険?ささみの有機リンなら大丈夫です。無機リン(食品添加物)は摂取しないこと。リンの種類やたんぱく質の関係を解説します。

猫の食事にはタンパク質が必要不可欠の栄養素です。
ささみは低脂質で、筋肉を維持したり、皮膚や被毛を健康に保ったりする働きがあるたんぱく質を多く含んでいます。さらに、健康を維持するために欠かせないビタミン類も多く含まれています。

でも…フリーズドライささみをお勧めされるけど…気になるのはリンの問題ですよね。

率直にいいます!
リンが単にダメという意見が多いですが…それは違います。

リンはミネラル成分の中で、カルシウムの次に多い栄養素。
生命維持には欠かせない成分です。摂取がいけないわけではないのです。

是非!リンについて知ってみてください。

まずはリン(ミネラル)の基礎知識を見てみましょう!

リンは本来骨や歯を丈夫で硬く作るために活躍する栄養素。
リンはタンパク質と相関関係にある栄養素といわれており、猫にとってタンパク質とあわせて重要です。

特定の摂取に敏感になりがちですが、リンは他のミネラルと結合して働くことが多い成分なので、特定量を気にするのではなく、バランスに配慮して摂取することが大切のようですね。

リンは2種類!摂取に向いているのは有機リン!

リンは2種類あるのをご存じでしたか?

①有機リン
肉や魚などの動物性食品、
豆や穀物等の植物性食品に
含まれています。

②無機リン
加工食品、カップめん、
清涼飲料水等に
食品添加物として含まれています。
添加物を使用している市販のペットフードが該当しやすいです。

フリーズドライのささみは無添加、加工なしですので有機リンに該当します。

食品添加物としての無機リンを摂取しない方がいいですね!

なぜかというと…
違いは吸収率にあります!

体への吸収率は、有機リンは20~60%ですが、無機リンは90%~100%です!
無機リンだど血中のリン濃度が上昇しやすくなる傾向です。

ささみの有機リンとは違い、添加物としてのリンはダイレクトにネコちゃんの体に入ってきますのでご注意ください。

血中で多くなったリンはカルシウムと結合して血管や腎臓で石灰化を起こします。
血中のリン(P)濃度が上がると、腎臓系の病気の進行を早めることがわかっていますので、与えている食事・おやつの成分をしっかり確認することがポイントになりますね。

リンはタンパク質と相関関係にある栄養素!高タンパクの食材にはリンがあるといわれていますが…

猫にとってタンパク質は重要な栄養素。リンが含まれているからといって、タンパク質をまったく摂取しない!というのは現実的ではありません。

とはいえ、不安ではあるとは思いますので解説していきます。

ささみや肉にはリンが含まれているものが多く、100gのささみ肉にはリンの量が220mgに対して、カルシウムは3mg含まれています。

体内に取り込まれたリンとカルシウムは、リン:カルシウム=1:1.2~1.5のバランスが一番吸収されると言われています。

リンを摂らないと起こること:骨格の成熟遅延や重度の骨関節疾患。
カルシウムの役割:重要な役割は筋肉の収縮、弛緩です。筋肉を動かすにはカルシウムが絶対に必要。

つまり…多くても少なくても!ダメなのです!

フリーズドライささみで置き換えると…
体重2kgのネコちゃんであれば…12gのたんぱく質が必要です。
・ささみ1本(たんぱく質11g)なので、たんぱく質はほぼ補えます。
・リンは15mg
・カルシウム0.6mg

ですが!!!

ここで思い出してください。
無機リンは90%~100%吸収率であること&血中のリン濃度が上昇しやすいということです。
有機リンの吸収率が20~60%なので…15mg×40%としますと…6mgとなります。

リンとカルシウムはバランスよく摂取することが大切なので計算して与えてみてください

 

たんぱく質は、猫の筋肉や皮膚、被毛、臓器などの健康維持を助ける働きをします。
丈夫で健康な体づくりと免疫力を保つために必要な栄養素と言われています。
たんぱく質の一日の必要量は、体重1キログラムあたりで見ると…
おおよその量で猫は6.0g、犬は4.8g、人間は1.2gとなっており。
猫は人間よりも多く摂取する必要があります。
なぜなら…猫は肉食だからです!
猫は人間や犬に比べてたん白質が多く必要です。

有機リンをバランスよく摂取することが、ネコちゃん健康への近道となりそうですね。

【ネコちゃんの様態に気を付けて!】ネフロンが低下しているネコちゃんにはおすすめできないケースも。

ネフロン(尿を生成する)の機能が低下すると上手くリンを尿として排出することができず体内でリンの濃度が上がりやすくなります。
血中で多くなったリンはカルシウムと結合して血管や腎臓で石灰化を起こします。さらに増悪すると血中カルシウムの低下を受けて、ホルモンの働きにより、骨から血中にカルシウムが動員されるので、骨がもろくなります。

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そして…最も大事なのは…食べることです。次項目をご覧ください!

意外に見失いがち?【食べないは意味がない】です!

食べることは生きることであり、水分摂取も重要であります。
脱添加物をしつつ、ねこちゃんを栄養飢餓に追い込まないようにしましょう。

病態を知ることはとても重要ですが、もっと重要なのは、ねこちゃんのことを知ることです。
ネコの生態・様態・年齢・体重・ご飯の好物・尿の回数・ネコ種ごとの遺伝的傾向などなどを踏まえて、今どういう状態なのかを知るということです。

私どものネコちゃんを診ていただいている。キャットホスピタルの南部先生は【ネコの真実】を執筆されており、ネコを知ることを啓蒙されています。

ネコのこと、病気のこと、栄養のこと…長く一緒にいるためには、個々の状態を知ることが大事です。
いつもの状態を知っている飼い主さん、病気のことを知っている獣医師と良い関係を気づいてください。

下記のコラムにも書いておりますが、生態にあわせた食事で健康維持することが、長く過ごせる秘訣ではないかとFOURは考えます。
ネコの元気の源に!無添加・国産ヒューマングレードの鶏肉を使ったフリーズドライささみを選んで頂けると幸いです。

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ちょぴっとコラム
素人判断ではなく、信頼ある獣医師への相談を、私の経験談を交えてお話します。

2009年に野良猫(0~1歳)を保護したところから始まります。
保護した当初は、市販のいわゆるよくあるキャットフードを与えておりました。
スマートだった体系は、みるまにかわいらしく小太りになり、猫を抱き上げると、ふにゃふにゃしてさわりご大変に気持ちよかったことを覚えています。

数ヶ月後、体調を崩したときの検査で猫エイズ陽性(FIV)と判明してから、猫との生活は急変しました。
せっかく出会ったのにと、なんとか寿命を全うさせることができないものかと、まだ子猫の面影が残る姿を涙ながらに撫でる毎日を過ごしておりました。

そんな折、先生に猫エイズはカクテル抗生物質での対処療法で対応しつつ、少しでも体力が維持できる、猫本来の体に、作り変えていこうと提案されました。

猫本来とは?というところからのスタートでしたが、
答えは簡単で、ねずみや野鳥を捕まえて食べられる体力と筋力を備えた体型とずばっと説明されました。

「ふくふくしている体型は、大変にかわいらしいが、これは人間のエゴだと思いませんか? 猫は本来は肉食獣であり、狩りをするための、すばやさがなければ命取りなんです。いわゆるカリカリのキャットフードで育ててしまうと、植物由来の糖分で脂質がつきやすく、さわって気持ちいいが、いわゆるメタボ、もしくはその予備軍を誘発します。そんな状態で、病気が治り、予防できると思いますか?」

猫は本来肉食動物ですので、肉しかありません。低カロリーで高たんぱくの食材中心にしてください。と先生にアドバイスを受けました。

猫の本来の生態を知らな過ぎた私に衝撃が走りました。
それしか道がないから、飼い主としては、実践するしかありません。

タンパク質、ビタミンA、ビタミンB2、ナイアシンが豊富です。
調理方法も、煮込んでみたり、ほぐしてみたり、といろいろなものを与え方を試しました。

少しずつ食事内容を変えて3ヵ月でスマートになり、表情もぐっとしまって、目力も感じるようになりました。
それから7~8年は、やはり具合もわるくなるときもありましたが、なんと今年13歳で元気です。
むしろ今の方が手間もかからず元気で、台所にもジャンプするくらいの力を保つようになりました。

先生のアドバイスに感銘を受けて、さまざまな方の協力を仰ぎ、こぎつけたのが、今回のFOUR-FOODS・フリーズドライ「ささみ」です。

今後もFOURが提唱する【生態にあわせた食事】の考え方をお伝えできればと思っています。
*人それぞれのネコちゃんとの関わり方を否定しているわけではございません。