最近イギリスで行われた研究で、飼い猫たちの寿命に関するレポートがありました。
2019年から2021年の間に亡くなった7,936匹の飼い猫を対象にしており、猫の品種、性別、去勢の有無、体重が寿命にどのように影響するかを分析したものです。
今回は要約して、ご紹介します。
https://journals.sagepub.com/doi/full/10.1177/1098612X241234556
分析の結果
まずはじめに、品種による寿命の違いが大きいことが判明しました。例えば、バーミーズやバーマンといった品種は長寿の傾向があり、それぞれの平均余命は14年以上とされています。一方で、スフィンクスは約6.68年と、短命な傾向があります。スフィンクスには心臓病などの病気に対する遺伝的な素因がある可能性があり、飼育環境、健康状態だけでなく、長寿な品種と短命な品種には遺伝的要因も関係しているようです。
さらに、去勢の有無も寿命に大きく関わります。去勢された猫は、去勢されていない猫よりも1.1年長生きすることがわかっています。これに加えて、雑種猫は純血種よりも平均して1.5年ほど長生きで、性別によっても違いがあり、雌猫は雄猫より1.3年長生きすることが判明しています。
体重管理も重要なポイントです。適正な体重を保つことで、肥満や低体重から来る健康リスクを避け、寿命を延ばすことができます。適正体重を維持することが、健康寿命を左右する要素の一つになっています。
結果の一覧
- 品種による寿命の違いが大きいことが判明。
- バーミーズやバーマンは長寿で、平均余命は14年以上。
- スフィンクスは短命で、平均余命は約6.68年。
- 長寿や短命には遺伝的要因が関係している可能性あり。
- 去勢された猫は去勢されていない猫よりも1.1年長生き。
- 雑種猫は純血種よりも平均して1.5年長生き。
- 性別による寿命の違いがある。
- 雌猫は雄猫よりも1.3年長生き。
- 体重管理は重要で、適正な体重を保つことで健康リスクを避け、寿命を延ばせる。
他にも放し飼いの猫は室内飼いの猫に比べて、農薬や除草剤による中毒死や感染症など様々なリスクにより短命な傾向があります。
熱烈な猫オーナーの皆様には、そこまで驚くレポートではないかと思いますが、
海外では、こういう大規模な頭数での研究が行われること自体が驚きかと思います。
我が国も1匹1匹大切にして、ペット先進国と名乗りたいところではなりますが、実態はいかがでしょう?
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