犬派と猫派は性格が違うとよく言われますが、実際に違いはあるのでしょうか?
犬を飼うか猫を飼うかの性格の違いについて、今回はこんな面白い海外の研究を見つけたので要約してご紹介します。
Unleashing the Personality Divide: Resilience in Dog Owners, Neuroticism in Cat Owners
犬好きと猫好きはよく話題に上がる好みの違いですが、最近の研究によれば、「犬好き」と「猫好き」の人には「レジリエンス(困難から立ち直る力)」と「ビッグファイブ(開放性、誠実性、外向性、協調性、神経症的傾向に分けられる性格の5つの要素)」に違いが見られることが研究で明らかになっています。
オーストラリアで行われた研究では、年齢や性別の違いを調整した321人の参加者のデータから、ペットの飼育が性格特性やレジリエンスにどんな影響を与えるのかが調査されました。
その結果、犬を飼っている人は孤独感が少なく、レジリエンスが高いことがわかり、一方で猫を飼っている人は神経症的傾向が強いことが確認されました。
神経症的傾向とは、環境からの刺激やストレスに対する敏感さ、不安や緊張の強さを指す性格特性です。心理学者のルイス・R・ゴールドバーグが提唱した「ビッグ・ファイブ」理論の5つの特性の1つで、「ストレス耐性」「メンタル傾向」とも呼ばれます。
神経症的傾向が高い人の特徴としては、次のようなものがあります。
- 感情の変動が激しく、不安や憂鬱を感じやすい
- ストレスに対して敏感で、プレッシャーの中でのパフォーマンスが低下しやすい
- 周囲の人の感情への感度が高く空気を読むことができ、洞察力がある
- 発想力や繊細な気配りのできる性質がある
- 問題点を抽出したり、問題が発生する前に事前に準備しておく能力が高い
- 神経症的傾向が高い人は、精神面を深く考える傾向にあるため、詩人や作家、アーティストなどの芸術的な分野に向いていると言われています。
google 要約より
しかし、ペットを選ぶ要因には、単にそのペットが好きかということだけではなく、ペットの性格や自分自身の生活環境などが大きく関わっているため、犬や猫を飼うことが性格に影響を与えているとは一概には言い難く、
また、もともとレジリエンスが高い人が犬を選びやすく、それが間接的に性格とペットの選択に影響している可能性もあります。
犬を飼うことで得られる責任感や環境が、結果的にレジリエンスを鍛えるのに役立つ可能性もありますが、猫の場合は神経症的傾向が猫を飼う動機となっているのか、または猫を飼うことでその傾向が強まるのかは科学的に明らかになっていません。
結局のところ、犬や猫を飼うことが直接性格を変えるわけではなく、人は自分の性格に合ったペットを選ぶ傾向があるようです。
犬好き、猫好きの中でも好きなタイプはそれぞれだと思います。
犬・猫の中でも性格に違いあり、活発な性格の人には、犬ならコーギー、ボーダーコリー、猫ならトイガー、サイベリアン
大人しい性格の人には、犬ならマルチーズ、フレンチブルドッグ、猫ならラグドール、ペルシャなどが気が合いそうです。
とはいえ、人間と同じように、犬にも、猫にも、性格があるのは、ご存じの通り。
もしかして、これがために、個性を生み、そして掛け替えのない存在になっているのかもしれないですね。